第93話「活動と補充」 診断から2年10ヶ月

コートリルを頓服に切り替えてから1年5ヶ月が経ちました。今日は内分泌の受診日で、8時半ごろに安静採血をした結果、コルチゾールは7.1μg/dL、ACTHは15.3pg/mLでした。今回はコルチゾールはやや低めで、ACTHはこれまでの傾向からすると「頑張って出している感じ」がある数値でした。

採血結果※コートリル抜き・安静・8時半の採血・睡眠⚪︎

前回の見立てと同じく、コルチゾールの数値は流動的で断定できない部分が多いものの、安静採血では7μg/dLを目安にすることが多いとのことで、今回はそのギリギリのラインでした。ただ、この数値でも問題なく過ごせる方もいるそうなので、正確に知るには負荷試験をしないと分からないとのことでした。

DHEA-Sの変化と回復の見立て

今回、DHEA-Sは23μg/dLで、これまでで一番高い数値でした。コルチゾールが低めだったにもかかわらず、この結果からは「まだ完全に回復したとは言えないけれど、少しずつ良くなってきているのではないか」との見立てをいただきました。

DHEA-Sの測定は、副腎皮質機能低下症の診断を補完する有用な指標として注目されているそうです。「DHEA-Sによる副腎機能評価の可能性」にも書かれているように、DHEA-Sはコルチゾールほど変動が大きくないため、血糖値に対するHbA1cのように「ここ最近の副腎の平均的な働き」を反映しやすいと言われています。なので、コルチゾールだけでは分かりにくい回復傾向や、補充の過不足を判断する手がかりとしても役立つことがあるようです。

ラトケ嚢胞と下垂体の所見

今日の診察で初めて知ったのですが、トルコ鞍の単純MRIを再撮影したところ、小さなラトケ嚢胞のサイズに変化はなかったものの、下垂体には以前から軽度の腫れのような所見があるらしく、今回も「異常」とまではいかないものの、自己免疫性の下垂体炎の可能性もゼロではないとのことでした。

この腫れはごくわずかな程度で、現時点ではACTHやコルチゾールに大きな影響が出ている可能性は低く、このまま回復傾向が続いていれば経過観察でよいそうです。私はこれまで「原因不明(特発性)」という診断のままで詳しい精査ができていなかったのですが、そんな可能性もあるのかと知り、少し驚きました。

コートリルについて

私のように少しずつ回復してきたケースでも、コートリルに頼り続けることで、なかなか回復が進まないまま過ごしている方も多いそうです。今回の診察でも主治医から「依存」という言葉が出ていて、状況によってはむしろ服用しないほうがいい場面でも、習慣的に飲み続けてしまい、その結果HPA軸の働きが抑制された状態から抜け出せなくなることもある、という話がありました。

私は「倦怠感」くらいではコートリルを飲まず、我慢してどうしようもない段階までこないと服用しないようにしています。最近では、そうした場面でも自力で戻せることが少しずつ増えてきたものの、まだ半分以上は最終的にコートリルを使って乗り切っているのが現状です。

無駄に飲んでいる感覚はありませんが、活動量との兼ね合いや、その日の体調の振れ幅も含めて、補充のタイミングや使い方をもう一度見直してみようと思いました。

治療からの学び

自分では正しいと思って続けていることも、違う角度から見て初めて気づくことがあります。今回の診察は、そんな気づきを得る良いきっかけになりました。主治医はいつも、その時々の私の状態に合わせて、必要なことを的確に見極めながら、時には少し耳が痛い話も率直に伝えてくださいます。そんな主治医と出会えたことは、本当に幸運だったなとあらためて感じました。

活動量と補充のバランスについては、あらためて無理をしないことを意識し、予定を少しずつ間引きながら、この夏を穏やかに過ごしてみようと思います。適度な運動はHPA軸の働きを整える助けになるそうなので、これからも無理のない範囲で続けていけたらと思います。

栄養はコルチゾールと同じで「どれだけ摂るか」だけでなく、「どれだけ消化・吸収できて、どれだけ体に留めておけるか」が大切だと思っています。栄養も、巡りも、ホルモンも、すべてが少しずつつながっているので、どんな病気でもホリスティックな視点は欠かせないと感じました。



2025.5.7
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