診断された方へ

この病気と診断された当初は、情報が少なく、私もSNSや体験談を頼りに学びを重ねてきました。より具体的な知識を求めて欧米の副腎皮質機能低下症コミュニティ(実名制・医師や研究者も所属)に参加したところ、エビデンスに基づいた方法で、比較的安定した生活を送っている方が多いことを知りました。なかには、適度な運動を習慣にしながら追加投与をせずに体調を維持している人もいて、その工夫や判断がとても参考になりました。

メカニズムを理解しながら生活を整えていくことで、複数の疾患を抱えていない「healthy individuals with AI」や「部分的副腎不全(partial AI)」の方は、「適切な治療が行われれば予後は比較的良好」という状態まで回復できる可能性が高いとされています。

ここで言う「適切な治療」とは、単に薬を補うことではなく、栄養・睡眠・ストレス・環境を整え、体に負荷をかけにくい暮らし方を工夫することも含まれます。薬に頼る頻度を減らし、体が自力で安定できる状態を目指すことが大切でした。

コートリルの飲み方

コートリルをお金にたとえると──「もらった給料(=ベース量)でやりくりしてね。借金(=追加投与)を繰り返すと、あとで高い利息(=副作用)を払うことになるよ」。でも、事故や感染のような緊急時には、借金(=追加)してでも乗り越えるしかない──世界的にも、こうした考え方が基本です。

つまり、「本当に必要なときの追加」は我慢してはいけません。大切なのは、追加の頻度を増やしてしまう要因を見つけて減らすこと。欧米のコミュニティでも、そのための工夫や情報が数多く共有されています。

コートリルの量

かつて日本では、やや多めにコートリルを処方される傾向があり(=参考)、その影響で今も増量対応のまま過ごしている方もいます。近年は「多くても15mg/day」が目安とされ、特に日本人女性ではそれより少ない量でも安定するケースが多いと報告されています。これから補充を始める方や見直しを考えている方は、最新の基準に合わせて体調を観察しながら調整していくことが大切だと思います。

減薬と回復のプロセス

ステロイドを常用している場合、無理な減量は副腎不全を引き起こすリスクがあります。主治医の指示なしに自己判断で減らすのは危険で、多くの場合は生涯補充が必要です。ただし、副腎機能が一部残っていたり、処方量が多めだった方では、減薬して副作用を予防したり、部分的な回復が見込めることもあります。減薬は、体調が安定していて「減らしても日常生活を送れる」という手応えがあるときに検討します。

医師の指示があっても、他の薬のように簡単に減らせるものではありません。私は1.25mg単位で何ヶ月もかけて慎重に減らしました。主治医と連携しながら、体のサインを丁寧に拾い、無理のないペースで進めることが重要でした。

※このコンテンツは情報提供のみを目的としており、医療上の助言に代わるものではありません。
医療に関する判断を行う際は、必ず医師にご相談ください。


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